巻取原紙の直径を計算する方法

巻取原紙を印刷機にかける時に、原紙の直径が知りたいと思ったことはありませんか?
巻取原紙の直径が大きすぎて原紙が印刷機にかからない…という問題がおきないために、巻取原紙の直径を概算で計算する方法があります。

必要な情報は以下の3つです。

1.原紙の総厚
多くの場合、各メーカーが提示している品質特性表・技術資料(呼び方は各社様々です)に記載されています。表面基材・粘着剤・剥離紙を含めた総厚になります。使用される単位はμm(ミクロン)です。なお、巻取原紙の商品名が不明の場合はマイクロゲージ等で実測した数値でも問題ありません。

2.原紙のm数
原紙のm数によって直径が変わりますので、必要m数(600m巻・1,000m巻など)を入力します。

3.紙管の直径
各メーカーによって使用している紙管は様々で肉厚等が異なりますが、一般的に内径3インチ紙管(内径76.5φ)、肉厚5mm(または6mm)が使用されています。仮に3インチ紙管で肉厚6mmの場合、

紙管直径:76.5mm+6mm+6mm=88.5mm

となります。

これらの情報があれば、巻取原紙の直径を計算式で割り出すことができます。
計算式は以下のとおりです。

【タック紙の構造】
 タック紙は基本的に表面基材・糊・剥離紙(セパレータ)の3層構造になります。表面基材、糊、剥離紙には様々な種類があり、これらの組み合わせによって様々なタック紙が出来上がります。タック紙構造 東日本加工紙

【紙管の直径】
 紙管とは、原紙を巻き取る時の芯のことです。
 トイレットペーパーの芯と同じイメージです。

紙管解説 東日本加工紙

東日本加工紙の直径計算

注意点としては、単位がそれぞれバラバラなので、計算する際は単位を揃えてから計算します。
1μm=0.001mm、1m=1,000mmとなります。

なぜこの計算式で直径が割り出せるか…という難しい問題は置いておきます…
実はこの計算式は、製紙業界に携わっている方の多くが所有している「紙商手帳」にも記載されています。もし紙商手帳がお手元にございましたらご覧になってみてください。「巻取紙に関する算式」に記載されています。

原紙の直径から巻m数を計算する方法

使い終わった残紙をきちんと管理できていれば問題ありませんが、次から次と印刷をこなしているうちに、つい残紙の管理が後回しになってしまい、「この残紙は何m残っているんだろう?」ってなったことはありませんか?
実は先程の巻取径の計算方法から、原紙の巻m数を割り出すことができます。

必要な情報は以下の3つです。

1.原紙の総厚
残原紙の銘柄が分かっていれば、先程と同様に品質特性表などに記載されいてる数値を使用します。不明な場合、実測した数値になります。

2.原紙の直径
直径は残原紙の実測値になります。

3.紙管の直径

計算式は以下のとおりです。
上の計算式を入れ替えただけです。

東日本加工紙の巻m計算

先程の計算と同様に、単位がバラバラなので計算する際は単位を揃えてから計算します。
1μm=0.001mm、1m=1,000mmとなります。

以上の計算方法から、巻取原紙の直径、残紙のm数を割り出すことができますが、平方根の計算は開平法をするか関数電卓がないとなかなか計算できません。
そこで、必要な数値を入力すれば巻取原紙の直径、残紙のm数が計算されるようにExcelシートをご用意しました。ご自由にダウンロードして活用して頂ければ幸いです。

なお、計算式が誤って消えないようにシートには保護がかかっています。保護を解除するには、「ツール」→「校閲」→「シート保護の解除」をクリックしてください。パスワードは設定しておりません。

ダウンロード
理論値計算式(Excel)

※ご紹介した計算は概算値としてご使用願います。
 計算結果による不利益が生じた場合でも一切の責任を負いかねますのであらかじめご了承下さい。